top of page
編集部

パワーコンディショナーとは?太陽光発電におけるパワコンの役割や価格


太陽光発電に欠かせないパワーコンディショナー(パワコン)は、発電した電気を家庭で使えるように変換する他にも、複数の機能があります。この記事では、「パワコンの役目がわからない」という方に向けて、パワコンの具体的な役割や価格などをご説明します。



パワーコンディショナーとは?

パワーコンディショナーは、太陽光によって発電された直流の電気を、家庭用の家電機器に利用するために、交流の電気に変換する機械です。「パワコン」や「PCS(Power Conditioning System)」とも呼ばれます。

パワコンは住宅用太陽光発電システムに必要とされる、重要な機器の一つです。

パワーコンディショナーの4つの役割

パワーコンディショナーは電気を変換する以外にも複数の役割があります。ここではパワコンの果たす4つの役割をご説明します。






■太陽光発電でつくった直流電気を交流電気に変換する

 

パワーコンディショナーのもっとも基本的な役割は、太陽光発電でつくった直流電気を、一般家庭で使われている交流電気に変換することです。太陽光パネルから流れる電気は直流のため、そのままでは家庭内で電気を使うことができません。


パワーコンディショナーを通じて直流電気を交流電気に変換することで、家庭で電気が使えるようになります。



■MPPT(最大電力点追従制御)で発電量を最大化

 

パワーコンディショナーにはMPPT方式の制御機能が搭載されているため、天候などにより太陽光の量が変化しても、それぞれの条件下において発電量を最大化できます。MPPTとは、Maximum Power Point Tracking(最大出力点追従)の略で、太陽光発電でつくられた電力の最大出力点を取り込むことです。MPPT制御により、日射量の変化に素早く追従し、常にロスの少ないポイントで電力を取り込むことが可能となります。



■異常発生時の系統連系保護

 

パワーコンディショナーの重要な役割のひとつに、系統連系保護機能もあります。系統連系保護機能により、系統側(電力会社など)に停電などの異常が発生した際に、太陽光発電システムを安全に停止させることができます。また、系統電圧の上昇を抑制することで、自宅の電化製品や電気系統を守り、事故を防ぐことにも繋がります。


■停電時は自立運転に切り替え

 

パワーコンディショナーに自立運転機能がある場合は、停電時にも太陽光発電でつくった電気を使用することが可能です。自立運転機能に切り替えることで、1,500w程度の電力を使えるように設定されていることが多いです。その場合、合計1,500wまでの電力であれば、複数の電気機器が使用できます。

自立運転機能がないパワーコンディショナーでは、停電時には電気を使うことができません。自立運転機能付きのパワーコンディショナーは、その他の製品と比較すると価格が上がります。しかし、太陽光発電を災害対策の一環として考えるのであれば、自立運転機能を備えたパワコンを選ぶと良いでしょう。


パワーコンディショナーの変換効率

パワーコンディショナーにおける変換効率とは、太陽光パネルでつくられた電気を、交流の電気に変える際の変換効率のことです。ここでは、主要メーカーの変換効率についてご説明します。


■パワコンの変換効率は概ね95%

 

パワコンの変換効率は概ね95%のため、メーカーごとに大きな差はありません。また、実際の変換効率は設置環境や条件により変化するため、カタログ上で公表されている変換効率は、参考程度にとらえておくと良いでしょう。


●パワコン主要メーカーの変換効率

パワコン主要メーカーの変換効率は以下のとおりです。

  • パナソニック(VBPC240NC2):変換効率96.5%

  • ファーウェイ(SUN2000-4.95KTL-NHL2):変換効率97.5%

  • 京セラ(PVS-452):変換効率96%

  • オムロン(KPW-A48-J4):変換効率96%

  • SMA(SB5.5-LV-JP-41):変換効率96%

どの主要メーカーを選択しても、変換効率が極端に低いことはないため、その他の項目を重視してパワコンを選ぶのがおすすめです。


パワーコンディショナーの寿命

パワーコンディショナーの寿命と、確認すべき保証内容についてご説明します。



■パワコンの寿命は10~15年

 

一般的なパワコンの寿命は約10年から15年と言われています。対して、太陽光パネルの一般的な寿命は約20年から30年のため、パワコンのほうが先に故障することが多いです。

太陽光パネルと違い、パワコンの内部にある可動部分の部品が摩耗することで劣化しやすくなります。換気フィルターを定期的に清掃するなど、日常的に点検をおこなうことで、このような劣化を最小限に抑えられます。

しかし、外部環境や個体差により故障しやすい場合もあるため、「もし故障したらどうするか」をあらかじめ考えておくことが大切です。


■パワコン購入時は保証内容をしっかり確認しよう!

 

一般的な家電と同様に、パワコンにもメーカー保証が付けられています。保証期間はメーカーによりさまざまですが、無償で5年間から10年間保証されることが多いです。

太陽光パネルと同じメーカーのパワコンを設置している場合は、太陽光パネルやパワコン、架台などの太陽光発電システム全体を保証する「システム保証」を選択できることもあります。

パワコン購入時には、性能や価格だけでなく、保証内容もしっかり確認するようにしましょう。


 

お問い合わせはこちらから







Comments


bottom of page